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豚って私たちにとって意外と身近な動物で、知らない人はいないと思いますよね。でも、「豚という動物はいつから地球にいるのだろう?」って考えるとおそらく誰も答えられないでしょう。実は豚の歴史は人類の誕生よりも遙かに昔で数千万年前なんです。そんな豚に「地獄の豚」と呼ばれた巨大な豚がいたのです。驚いたでしょ、本記事では太古の地球で豚の祖先がどのように進化し厳しい環境を生き抜いて現代のようになったのか、そのダイナミックな歴史を出来るだけわかりやすく解説してみました。是非最後までお読み下さいね。
【5500万年前】恐竜絶滅後に現れた豚の遠い祖先
豚の始まりは今から5500万年前の新生代古大紀・始新世の始まりまで遡ることになります。すでに恐竜は絶滅して、哺乳類が休息に多様化を進めたのです。
そんな時に表れたのが、豚、牛、ラクダ、グジラなどの共通点の多い「ディアコデキシス(Diacodexis)」でした。

その時代最古の偶蹄類(ぐうているい)の一種であったディアコデキシスは、現在の豚とはかなり
違う姿をしていたのです。体長は約50cmとウサギや柴犬くらいの大きさで、長いシッポを持ち、細長い足で素早く走り回る草食動物でした。
足の指は前後共に5本ありました。でも走ることに特化する中にあって、後のひずめへと繋がる第3指と第4指が特に発達して行きました。森林や林の中で木の葉や柔らかい植物を食べていたのです。
そうして天敵から素早い動きで身を守りながら暮らしていたのです。
この小さな走り回る動物から始まった豚(猪形亜目)は、地球環境の変化に合わせながら、多様に進化して行きました。約3,800万年前には豚により近い初期のグループが現れ、雑食性に適応し始め、約2000万年前には土を掘りかえすための強力な鼻盤を手に入れた「スイス類(豚科の祖先)」へと繋がって行ったのです。
一方で、進化の途中で「地獄豚」と呼ばれるエンテロドン類のような巨大な肉食捕食者にも派生して行ったのです。過度な巨大化や強さに頼らず、優れた鼻と万能な雑食性であったため、過酷な環境変動を見事に生き抜き、現代の豚へと進化を紡いで来たのです。
【巨大な肉食豚】太古の地球を闊歩していた猛者たち

現代の豚は可愛い感じの豚ですよね、ところが太古の時代地球には「地獄の豚」と呼ばれる恐ろしい姿をした巨大な豚の祖先がいたのです。それが約3,000万年前のヨーロッパや北米に生息していた「エンテロドン類」です。

豚ちゃんが最初の頃はこんな怖い豚ちゃんとは私も知りませんでした
エンテロドン類は豚に似た体つきでしたが、巨大な頭部と骨さえかみ砕く力強い顎を備えていたのです。進化の頂点に達した種では、体調1.8m、体重1tもあり、現在のバイソンやヒグマに匹敵するほどでした。今の豚からはちょっと想像出来ないですよね。ただ、これは現代の豚の直接的な祖先ではなく、共通の遠い親戚のような絶滅グループだったようです。
とはいえ当時の生態系においては圧倒的な存在感を放っていたことに間違いありません。
食性は完全な肉食ではなく、植物や動物の肉、死肉まで食べる「雑食性」であったようですね。しかし、時速50km近くで疾走し、獲物を襲ったり、他の肉食獣の獲物を横取りしたりと、その正確は凶暴そのものだったようです。
そのため「最上位の掃除屋」として暴れ回っていたと考えられています。
このように太古の地球上には巨大な、そして凶暴な「豚の親戚」が存在していたのです。しかし、過度な巨大化や戦闘力に特化したため、環境の変化に耐えられず進化の途中で絶滅したようです。
一方で、体型を中型にとどめ、優れた鼻の力で土中の球根や昆虫、木の実を探す「器用な雑食性」を持った本物の豚の祖先たちが生き残り、現代の豚へと進化して来たのです。
【2000万年前】現代に繋がるイノシシ科の誕生
今から約2,000万年前の中新世初期の頃、現代のイノシシや豚の直接の祖先である「イノシシ科(Suidae)」がユーラシア大陸や東南アジアで誕生しました。これは本格的な適応放散(多様な進化)を開始したのです。
したがってこの時代に確立された形質こそ、現在までに続く彼らの存在証明と言えるのです。
当時の最初の頃のイノシシ科は、現代のイノシシよりも、もっと小柄な体型でした。しかし、土の中の根っこや球根を手際よく掘り返すための「円盤状の軟骨を持った頑丈な鼻」の基礎の部分がこの頃に出来上がっていました。
そして彼らの特徴は、なんでもかみ砕く「万能の歯(丘状歯)」へと進化したことです。この歯によって他の草食動物がすりつぶし用の平らな歯を発達させたのに対して、表面が丸くコブ状になった歯を手に入れたことにより、固い木の実や球根、昆虫や小動物の肉まで食べるという、類を見ない雑食性を発揮できるようになったのです。
温暖で豊かな森や林、また沼地などで優れた嗅覚と硬い鼻を駆使して暮らしていた彼らは、その高度な環境適応力により、地球の気候変動を軽々と乗り越えて行く事が出来ました。かつて、生態系の頂点にいた、巨大な「地獄の豚(エンテロドン類)」などが次々と姿を消していく中にあって、小型で器用な本物のイノシシ科は確実に子孫を増やして、やがてユーラシア大陸全域へと繁殖の数を増やして行ったのです。
【氷河期を走る】ユーラシアイノシシと人類の出会い
約11万年前から続いていた最終氷河期、地球のほとんどは分厚い氷床や乾燥した寒冷平原に覆われていたのでした。この過酷な環境の中で、驚異的な雑食性と繁殖力で生き抜いてユーラシア大陸全域へと広がっていったのが「ユーラシアンイノシシ」でした。
その頃、狩猟採集生活を送っていた人類(ホモ・サピエンスなど)にとって、彼らは危険ではるが、貴重な食糧となり、脂身や肉を摂る事の出来る大事な獲物だったのです。当時としてはこれらの動物を狩ることは命がけでした。
そんな関係に転機が訪れたのは、氷河期が終焉を迎える約15,000年前のことでした。地球の温暖化に伴い森林が拡大して行き、そんな環境に人々の定着が進んで行き、キャンプ地の周辺には生活ゴミや排泄物が留まるようになって行ったのです。
嗅覚の鋭いイノシシたちは、苦労してエサを探すよりも、人間が出すゴミを漁る方が簡単だと気が付いたのです。そうして自ら人類の居住区へと近づいて来たのです。
人間も、彼らが警報代わりになることや、手軽な食糧となって行きました。このイノシシたちは以外にも警戒心が薄く人間にも容易に近づいてきたのです。
そんな間柄で両者の距離は休息に近づいて行きました。そうして約1万年前にはイノシシを囲い込んで、飼育する「豚」の誕生へと繋がって行ったのでした。
【まとめ】2000万年の進化を経て家畜となった豚の歴史

いかがでしたか、豚ちゃんの歴史ってほんとに凄いですよね
豚の歴史は、約5,500万年前に現れた小柄な動物「ディアコデキシス」からでした。これは豚というより、鹿みたいですよね。途中で分岐した巨体で凶暴な「地獄の豚(エンテロドン類)」などが気候変動で絶滅する中、本物の豚の祖先(スイス類)が誕生したのは約2,000万年前でした。

彼らが生き残れた最大の理由は、過度な戦闘力に頼らず、丸い鼻盤と万能な歯で何でも食べる「柔軟な雑食性」を極めたからだったのです。氷河期を乗り越えたユーラシアイノシシは、約1万年前に人類の集落とめぐり逢い、ゴミを介して共生を開始するようになりました。
それはやがて飼育され、現代の「豚」へと進化しました。
いかがですか、豚が歩んできたダイナミックな歴史を知ると、食卓でおなじみの姿も少し違って見えてくるでしょう。
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